ガラスケース内には光,雨、雲のような自然現象を模した状況が繰り返され、それによって海の発生や大地の隆起のようなが表現される。これらのできごとはマイクロコントローラの制御によって不規則に引き起こされる。この小空間は世界の始まりにあった混沌と偶然の情景を描写する。
Concept
Gustave Doré “Creation of Light”
世界は神によって創られた、このような説を私たちはどのように考えるのか?それぞれの民族は独自の神話を持っていて、かつて神話はそれぞれの民族の社会において宗教、信仰として機能していた。創造神話に語られる世界の起源はその民族がどのような存在であり、どこからきたのかということを示している。それによってその民族の歴史に価値付けをし、その民族であることに誇りを与えるよう機能する。
そのため、その神話という物語は絶対で疑ってはならないものとなる。しかし、創造神話は民族ごとに存在する。そして世界の起源という共通のトピックをあつかっているなら、その内容は同じでなければどちらかが正しくないということになる。
そのため、その神話という物語は絶対で疑ってはならないものとなる。しかし、創造神話は民族ごとに存在する。そして世界の起源という共通のトピックをあつかっているなら、その内容は同じでなければどちらかが正しくないということになる。
絶対的に正しいとされたものがその信頼が失うとき、それはどういう意味をもつのか。事実であると信じられたものが、幻想という地位に落ちた場合、それは全ての価値を失うのか、あるいはそれによって何かの得るのか?この作品は独自の世界の起源のモデルを提示する。ここで行われる新たな世界の「構築」という作業は、同時に他の民族の物語を「解体」することになる。