Overview:
遺伝記録装置は、擬似的な生命を描画し、その進化の流れを記録する。この擬似生命はコンピュータプログラムによってランダムに生成された線の形を描くことで表現される。擬似生命のラインの形状の変化は、抽象的な家系図の形によって示され、その形状は親とその子や孫に受け継がれてゆく。変化する遺伝的特徴の頻度と形質は、マイクロコンピュータのプロセッサによってランダムに決定され、新しく生成された特徴が子孫に受け継がれてゆく。
System
装置によってジグザグの線が描かれ、それを一つの生命の個体と仮想する。線の形はこの個体の固有の特質として見ることができる。その個体はその後、その固有の形状の特質の一部を受け継いだ外見を持つ第一世代の子供たちを生み出す。
兄弟はそれぞれわずかに形が異なり、したがって独自の形質も持っている。兄弟の中から 1つだけが生き残り次の孫世代を生み出す。どの兄弟が次の世代を生み出し、どの形状特質が次世代へ受け継がれるかはプログラムによってランダムに決定される。時には兄弟の線の形状が突然変異することもある。突然変異体が生き残った場合、その特性は次の世代へまた受け継がれる。
Installation
Installation view. Exhibited in the Lademoen Art Nomads group exhibition, Trondheim, Norway, 2012.
ノルウェー芸術団体 Lademoen Kunstnerverksteder は、これまでのレジデンスプログラムを記念して、それまでのレジデンスアーティスト185名の中から10名を選出し今回のグループ展を行った。選考アーティストの作品はトロンハイム市内のスポットで展示され、本作品はトロンハイム教会のオルガンバルコニーに展示された。